-
2020.06.29新型コロナ感染症
政策提言ハイライト
COVID-19の波及的被害に専門知で対抗を
関島梢恵
COVID-19の影響がさまざまな社会問題へ波及しています。経済や労働への甚大な影響、そして中には「超過死亡」のように見落とされがちな重大な影響も指摘されています。あらゆる角度からこの問題へ対応するためには、専門的な知見を活かすことが必要です。さまざまな分野の専門家からみた課題や展望を紹介するNIRAの特集「ポストCOVID-19の日本と世界」では、多くの有益な示唆が得られると考えます。
FEATURE
COVID-19、専門的知見
-
2020.05.29科学技術
政策提言ハイライト
新型コロナウイルスによる健康格差、経済格差の拡大を防げ
井上敦
世界中の健康と経済に大きな影響を及ぼしている新型コロナはすべての人に襲いかかる脅威ですが、その影響は一様ではなく、社会的な格差が拡大する恐れがあります。今回の政策提言ハイライトでは、低所得者など社会的に弱い立場にある人が、新型コロナによる健康リスクと経済リスクに特に強く晒されている現状を、NIRA総研の最新の研究成果をもとに紹介しています。
FEATURE
ワクチン、脱炭素社会
-
2020.04.30デモクラシー
政策提言ハイライト
デジタル時代のメディアリテラシー向上でインフォデミックに対抗する
北島あゆみ
新型コロナウイルスに関するフェイクニュースが世界中で飛び交っています。なかには甚大な被害につながっているものもあり、世界保健機関(WHO)はこうした状況を「インフォデミック」として警鐘を鳴らしています。正確な情報の受発信が不可欠な状況において、インフォデミックはパンデミックと並ぶ災害です。日本でも、フェイクニュースに対抗する仕組みづくりが急がれます。
FEATURE
インフォでミック、フェイクニュース、メディアリテラシー
-
2020.03.25日本経済と持続可能な成長
政策提言ハイライト
キャッシュレス社会へのキャッチアップ
増原広成
昨今我が国は、諸外国に比べキャッシュレス化が進んでいないとされています。キャッシュレス化には、「生産性の向上」、「生活の利便性向上と消費の活性化」、「データの活用」といった様々な利点があり、中国やインドといった新興国は決済のキャッシュレス化が進んでいます。日本はそういった面で、新興国から学び、キャッチアップしていくという認識が必要なのではないでしょうか。
FEATURE
日本のキャッシュレス、キャッシュレス社会のメリット、デジタル技術の社会実装
-
2020.02.25日本経済と持続可能な成長
政策提言ハイライト
高齢者が活躍できる社会へ
渡邊翔太
日本では人口減少・少子高齢化が進み、労働力人口減少への対応が大きな課題となっています。高齢者の人口比率が高まる中、今後ますます、シニアを含めたあらゆる人材の活用が重要となります。現在、高年齢者が安定的に雇用される制度が検討され、見直されていますが、現場の環境整備には課題が残っています。高齢者に対しては依然、差別や偏見、いわゆる「エイジズム」があります。重要なのは高齢者を正しく理解し、どうサポートすればいいのかを考え、高齢者が活躍できるような環境を整備していくことです。
FEATURE
高齢者の労働参加、環境整備、正しい理解
-
2020.01.31デモクラシー
政策提言ハイライト
ポピュリズムを生む政治不信と既成政党の変化
澁谷壮紀
2019年12月のイギリス総選挙では、Brexitの是非が大きな争点の選挙でした。そんな選挙の裏で、ポピュリズムの拡大の兆候が見られました。近年、話題となっているポピュリズムは、政治不信によって勢力を拡大させています。さらに、新しい政党によってだけではなく、政治不信をもとに従来の政党の姿を変え、拡大していくのかもしれません。この傾向は、イギリスやヨーロッパだけでなく、今後、政治への不信が広がっている日本にも当てはまっていく可能性があります。
FEATURE
ポピュリズム、政治不信、既成政党
-
2018.12.25デモクラシー
オピニオンペーパー
ポピュリズムを招く新しい「政治的疎外」の時代
谷口将紀
日本では長期政権が続き、欧米先進国で見られるようなポピュリズムとは無縁のように見えます。しかし筆者が実施した有権者調査では、グローバル化やAIを脅威と捉える人ほど、政治への不信感や疎外感を高める傾向にあることがわかりました。ポピュリズムは、日本にとって決して他人ごとではありません。
FEATURE
ポピュリズム、民主政治、政治的疎外、課題先進国
-
2018.09.10デモクラシー
書籍
ポピュリズムの本質
―「政治的疎外」を克服できるか―谷口将紀 水島治郎(編著)小舘尚文 飯田連太郎 野中尚人(著)
国民の不安や不満に訴える欧米先進国のポピュリズムは、社会に根を下ろしつつあるようにみえます。それは、果たして、今を生きる私たちにとって、何を意味するのでしょうか。 本書では、2016~2017年に欧米各国で相次いで実施された選挙について、第一線の学者が解説しながら、ポピュリズムの根源を読み解きます。ポピュリズムの拡大にどのように受け止めるべきか。各国の経験から学ぶ必要があります。
FEATURE
ポピュリズム、民主主義の揺らぎ、産業構造の変化、政治的疎外
-
2018.05.01地域経済と市民社会
オピニオンペーパー
中核層が活躍できる社会の構築
―個人の尊重と信頼の醸成が鍵―牛尾治朗 宇野重規
国や地域のために貢献し、社会の変化をけん引していく人々を増やすにはどうすればよいのでしょうか。社会の変革を担っていく人々を、私たちは「中核層」と呼び、研究を行ってきました。中核層は特定の層にいるのではなく、職業や学歴に関係なく、社会のあらゆるところに存在すべき、と思っています。 しかし、現実には、国や地域を自分が支えるという意識は人々のなかでだんだんと弱まってきているように思えます。中核層が活躍するためにどうすべきか。ビジネスリーダーである牛尾治朗氏と、政治学者である宇野重規氏が、現在の日本社会が抱える課題と、それにどのように対応していくべきかについて、対談を行いました。
FEATURE
中核層、個人主義、信頼の醸成
-
2018.04.25デモクラシー
オピニオンペーパー
ローカル・コモンズの可能性
宇野重規 早川誠
「コモンズ」が再び注目される時代が到来しています。日本各地で空き地や空き家などが増加する中、地域資源をコミュニティが共同管理する「ローカル・コモンズ」の概念を現代的に応用し、有効な土地活用を図る動きがみられています。IT技術を用いた「ウェブ×人」のプラットフォームをつくることで、ローカルな信頼関係のネットワークを、コミュニティを超えたネットワークと結び付けることができるのです。現代的なローカル・コモンズの可能性について検討しています。
FEATURE
コモンズ、地域の暗黙知、ネットワーク