-
2021.08.25日本経済と持続可能な成長
日本版トランジション・ファイナンスを作り上げろ
パリ協定が掲げる脱炭素社会。その実現に向けた金融手法、「トランジション・ファイナンス」が注目を集めています。国内でも大手海運業者を中心に調達が始まりました。しかし、トランジション・ファイナンスの活用は世界的に見ても低調です。資金提供者側からの理解が得られていないことが主な原因として挙げられています。政府、事業者、資金提供者が協力し、日本流の投融資環境を整備していくことが重要です。【著:鈴木壮介】
-
2021.07.28デモクラシー
ICT時代におけるメディア・リテラシー教育の
「世代間格差」を無くせ日本における個人のインターネット利用率は9割目前を迎えています。インターネットを通じた情報取得は常に「ソース・内容の確かさ」が問題となり、人々が「メディア・リテラシー」を持つことが求められています。しかし、現状、日本における「メディア・リテラシー教育」政策は、青少年を対象としたものが多く、インターネットの利用率が高まる高齢者まで行き届くプログラムを十分に展開できていません。海外の事例を参考に、「メディア・リテラシー」の世代間格差を無くすプログラムが、いま求められています。【著:大森翔子】
-
2021.06.30アジア地域
日本もパラダイムシフトの挑戦を
2021年5月、バイデン大統領は、2022年度の大型予算を公表しました。記者会見の席で、アメリカをコロナ前に戻すのではなく、より良いアメリカを目指して「パラダイムシフト」を実現すると強調しました。それは、グローバル化によってマイナスの影響を受けた人々に、質の高い労働の機会を提供することを意味します。パラダイムシフトを求められているのは日本も同じです。バイデン政権の挑戦を様子見している余裕はありません。【著:神田玲子】
-
2021.05.31科学技術
人に優しいデジタル社会形成へ
コロナ禍は、医療や行政手続きなど様々な分野でデジタル化への課題を浮き彫りにしました。そうした中、政府は9月発足予定のデジタル庁を司令塔として社会全体のデジタル化を目指す考えです。デジタル化自体が目的化することなく、デジタル技術やそれを運用する国・行政に対する国民の信頼のもと、デジタル社会を築くことが求められます。【著:羽木千晴】
-
2021.04.27科学技術
研究開発投資でイノベーションの土壌を育む
イノベーションの実現には、研究環境や支援体制が鍵を握ります。しかし、日本の研究支援の仕組みや規模に対し、課題を指摘する声もあります。政府は今年3月、2050年カーボンニュートラルに向けた「グリーンイノベーション基金」をスタートさせました。予算総額2兆円という、日本では他に類を見ない大型の研究支援プロジェクトです。この基金から革新的な技術は生まれ育っていくのか、展開が注目されます。【著:関島梢恵】
-
2021.03.31科学技術
テレワークを感染症対策だけで終わらせないために
新型コロナが蔓延するなかテレワークの利用が急速に広まっています。テレワークはコロナ危機前からワークライフバランスの改善や生産性向上を図る手段として期待されてきましたが、その利用は限定的でした。テレワークを感染症対策だけで終わらせずポストコロナ社会でも有効利用していくために、私たちは何を考える必要があるのでしょうか。今回の政策提言ハイライトではテレワークを生産性向上につなげるためのヒントをNIRA総研の研究成果をもとに紹介します。【著:井上敦】
-
2021.02.28日本経済と持続可能な成長
リカレント教育を普及させるのは誰か
技術革新が急速に進行するなかで、企業の在り方や、人々の働く環境が大きく変わっています。新たなスキルや知識が求められ、改めてリカレント教育の必要性にスポットライトが当たっています。統計では再教育を受けたいと思っている人々が多いことが示されていますが、学び直しが進まないのは何故なのでしょうか。「人生100年時代」にあって、リカレント教育の受益者は誰で、どうしたら普及するのかを考えます。【著:北島あゆみ】
-
2021.01.27新型コロナ感染症
コロナ禍を期とした社会のデジタル化推進を
目下、我が国は経済・社会のデジタル化という点において諸外国に後れを取っています。昨今のコロナ禍で、元来注目されつつあったテレワークが脚光を浴びていますが、テレワークの導入には様々な障壁があるとNIRAと慶應義塾大学教授大久保敏弘氏の共同調査は明らかにしています。我々はコロナ禍から何を学ぶべきなのでしょうか。今一度、確認をしたいと思います。【著:増原広成】