-
2022.04.27デモクラシー
政策提言ハイライト
社会調査データアーカイブ化推進・利用のオープン化の重要性
大森翔子
社会調査は、人々の意識を数字として可視化するのみならず、政策決定にも大きな影響を与えます。しかし、社会調査では、設問の継続性(複数回にわたり、同じ設問をし続けること)が失われるケースが最近問題となっています。この問題には、社会調査データのアーカイブ化とデータ利用のオープン化を進め、人々がさまざまなデータに当たることができるようにすることが望まれます。
FEATURE
社会調査、質問の継続性・データアーカイブ化
-
2021.07.28デモクラシー
政策提言ハイライト
ICT時代におけるメディア・リテラシー教育の
「世代間格差」を無くせ大森翔子
日本における個人のインターネット利用率は9割目前を迎えています。インターネットを通じた情報取得は常に「ソース・内容の確かさ」が問題となり、人々が「メディア・リテラシー」を持つことが求められています。しかし、現状、日本における「メディア・リテラシー教育」政策は、青少年を対象としたものが多く、インターネットの利用率が高まる高齢者まで行き届くプログラムを十分に展開できていません。海外の事例を参考に、「メディア・リテラシー」の世代間格差を無くすプログラムが、いま求められています。
FEATURE
ICT時代、メディア・リテラシー・世代間格差
-
2020.11.30デモクラシー
政策提言ハイライト
社会の分断を促進させる感情的分極化を、いかに対処するか
澁谷壮紀
2020年11月に行われたアメリカ大統領選挙において、改めて社会の分断が注目されています。支持政党やイデオロギーに応じて、集団間の意見が極端なものになるだけではなく、相対する集団への反発が高まりつつあります。このような集団への敵対心は、感情的分極化と呼ばれ、先進国の中でも特にアメリカで進行しています。こうした感情的分極化は、アメリカだけでなく、日本においても深刻なものになる可能性もあるため、社会としてその原因となる社会問題の解決に取り組んでいかなければなりません。
FEATURE
感情的分極化、政治的な不安定さ
-
2020.04.30デモクラシー
政策提言ハイライト
デジタル時代のメディアリテラシー向上でインフォデミックに対抗する
北島あゆみ
新型コロナウイルスに関するフェイクニュースが世界中で飛び交っています。なかには甚大な被害につながっているものもあり、世界保健機関(WHO)はこうした状況を「インフォデミック」として警鐘を鳴らしています。正確な情報の受発信が不可欠な状況において、インフォデミックはパンデミックと並ぶ災害です。日本でも、フェイクニュースに対抗する仕組みづくりが急がれます。
FEATURE
インフォでミック、フェイクニュース、メディアリテラシー
-
2020.01.31デモクラシー
政策提言ハイライト
ポピュリズムを生む政治不信と既成政党の変化
澁谷壮紀
2019年12月のイギリス総選挙では、Brexitの是非が大きな争点の選挙でした。そんな選挙の裏で、ポピュリズムの拡大の兆候が見られました。近年、話題となっているポピュリズムは、政治不信によって勢力を拡大させています。さらに、新しい政党によってだけではなく、政治不信をもとに従来の政党の姿を変え、拡大していくのかもしれません。この傾向は、イギリスやヨーロッパだけでなく、今後、政治への不信が広がっている日本にも当てはまっていく可能性があります。
FEATURE
ポピュリズム、政治不信、既成政党
-
2018.12.25デモクラシー
オピニオンペーパー
ポピュリズムを招く新しい「政治的疎外」の時代
谷口将紀
日本では長期政権が続き、欧米先進国で見られるようなポピュリズムとは無縁のように見えます。しかし筆者が実施した有権者調査では、グローバル化やAIを脅威と捉える人ほど、政治への不信感や疎外感を高める傾向にあることがわかりました。ポピュリズムは、日本にとって決して他人ごとではありません。
FEATURE
ポピュリズム、民主政治、政治的疎外、課題先進国
-
2018.09.10デモクラシー
書籍
ポピュリズムの本質
―「政治的疎外」を克服できるか―谷口将紀 水島治郎(編著)小舘尚文 飯田連太郎 野中尚人(著)
国民の不安や不満に訴える欧米先進国のポピュリズムは、社会に根を下ろしつつあるようにみえます。それは、果たして、今を生きる私たちにとって、何を意味するのでしょうか。 本書では、2016~2017年に欧米各国で相次いで実施された選挙について、第一線の学者が解説しながら、ポピュリズムの根源を読み解きます。ポピュリズムの拡大にどのように受け止めるべきか。各国の経験から学ぶ必要があります。
FEATURE
ポピュリズム、民主主義の揺らぎ、産業構造の変化、政治的疎外
-
2018.05.01地域経済と市民社会
オピニオンペーパー
中核層が活躍できる社会の構築
―個人の尊重と信頼の醸成が鍵―牛尾治朗 宇野重規
国や地域のために貢献し、社会の変化をけん引していく人々を増やすにはどうすればよいのでしょうか。社会の変革を担っていく人々を、私たちは「中核層」と呼び、研究を行ってきました。中核層は特定の層にいるのではなく、職業や学歴に関係なく、社会のあらゆるところに存在すべき、と思っています。 しかし、現実には、国や地域を自分が支えるという意識は人々のなかでだんだんと弱まってきているように思えます。中核層が活躍するためにどうすべきか。ビジネスリーダーである牛尾治朗氏と、政治学者である宇野重規氏が、現在の日本社会が抱える課題と、それにどのように対応していくべきかについて、対談を行いました。
FEATURE
中核層、個人主義、信頼の醸成
-
2018.04.25デモクラシー
オピニオンペーパー
ローカル・コモンズの可能性
宇野重規 早川誠
「コモンズ」が再び注目される時代が到来しています。日本各地で空き地や空き家などが増加する中、地域資源をコミュニティが共同管理する「ローカル・コモンズ」の概念を現代的に応用し、有効な土地活用を図る動きがみられています。IT技術を用いた「ウェブ×人」のプラットフォームをつくることで、ローカルな信頼関係のネットワークを、コミュニティを超えたネットワークと結び付けることができるのです。現代的なローカル・コモンズの可能性について検討しています。
FEATURE
コモンズ、地域の暗黙知、ネットワーク
-
2017.10.01デモクラシー
アンケート調査
NIRA総研 中核層調査
NIRA総研
自らの生き方を主体的に選択し、かつ積極的に社会に関わっていくという意識をもつ人々(中核層)は、どの程度存在するのでしょうか。それを探るために、私たちは、人々の意識に着目したアンケート調査を行いました。本調査の結果、中核層の意識をもつ人は社会に2割程度存在し、また、収入や学歴によらず社会に広く存在する点で、エリート層とも異なることがわかりました。
FEATURE
アンケート調査、データ